ちょい悪おやじの!ちょい乘り四方山ブログ

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中国3強(百度・アリババ・テンセント) vs 日本3強(ヤフー・楽天・LINE)の決算比較から見える厳しい現実

中国3強(百度・アリババ・テンセント) vs 日本3強(ヤフー・楽天・LINE)の決算比較から見える厳しい現実
中国の3強と呼ばれる、百度、アリババ、テンセントの決算を詳しく見ていきます。
ヤフージャパンや楽天など日本企業と比較すると、規模の違いに驚きます




この差はもう縮まらないのか?決算の比較で実感する「世界の壁」


中国のインターネット業界は世界から「独立」している


今日は中国の「3強」と呼ばれる、百度(Baidu)、アリババ(Alibaba)、テンセント(Tencent)の決算を詳しく見てみたいと思います。


この3社は、中国でそれぞれの分野で圧倒的なマーケットシェアを誇っており、この3社の頭文字から「BAT」と略称で呼ばれることがあります。


中国のインターネット業界は、日本のインターネット業界とはまったく異なり、独立していると言っても過言ではありません。


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この図にあるように、中国では検索エンジンにおいては百度がグーグルより圧倒的なマーケットシェアを誇っており、Eコマースに至ってはアリババが提供する「Tmall」がアマゾンを寄せ付けない勢いです。さらにソーシャルメディアに関してはフェイスブックの何十倍も大きい存在であるのはテンセントが提供する「WeChat」です。


*参考:One chart shows how different the internet landscape looks in China(BUSINESS INSIDER 2017/8/17)


今回の記事では、中国の3つの巨大なインターネット企業の決算を眺めるとともに、日本のマーケットリーダーとの規模感の比較を行ってみたいと思います。


検索王者 = 百度


百度というのは、中国版のグーグルのような検索エンジンのことです。


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直近の決算を見てみます。
*参考:BIDU Q2 2017 Earnings Release.pdf (2017/7/27)


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売上が178億元(約2,926億円)、営業利益が42億元(約687億円)となっています(換算レートは1中国元=16.36円)。


営業利益は前年同期比で+47%と非常に大きく伸びていますが、売上で見ると前年同期比+5.6%と伸びが鈍化しています。


これは百度だけの問題ではなく、グーグルやヤフージャパンでも同じ課題があり、ユーザーがスマホに移行すればするほど1ユーザあたりの検索回数が減るというジレンマによるものです。そういった意味で、百度はスマホ対応に若干苦しんでいるとも言えます。


Next: 楽天とはまさにケタ違い。EC王者「アリババ」の売上と営業利益はEC王者 = アリババ


アリババは当メルマガの読者の方であればご存知の方も多いかもしれませんが、中国Eコマース最大のプレーヤーです。


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サービスとしては主に3つあります。「アリババ」と呼ばれる190カ国以上で利用されている国際BtoBのマーケットプレイス、「タオバオ」と呼ばれるCtoCのマーケットプレイスは2016年の年間流通総額がなんと35兆円と推計されています。日本の楽天やヤフーショッピングと同じようなBtoBtoC型のマーケットプレイスの「Tmall」は、2016年の年間流通総額が21.6兆円と推計されています。日本の楽天の2016年の流通総額がトラベルを含めて3.95兆円なので、大変な規模の違いです。


直近の決算を見てきます。
*参考:Alibaba Group Announces June Quarter 2017 Results(2017/8/17)


売上が501億元(約8,210億円)、修正後EBITDA(原価償却前営業利益)が251億元(約4,110億円)となっています。 売上の前年同期比が+56%、EBITDAの前年同期が+68%と非常に大きな伸びを見せています。


メッセンジャー・ゲーム王者 = テンセント


テンセントは「WeChat」と呼ばれる、日本で言うところの「LINE」に相当するメッセンジャーサービスを提供するだけでなく、こちらもLINEに似ていますがソーシャルゲームも提供する会社です。 WeChatの登録者数は11億人超と言われいているので、LINEの登録者数7,000万人と比較すると、こちらも規模の大きさに驚きます。


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昨年ソフトバンクから、「Clash of Clans」などのゲームで人気のフィンランドのスーパーセル社を買収したことで、中国だけではなく欧米のゲーム売上も大きくなってきています。


直近の決算を見てみます。
*参考:TENCENT ANNOUNCES 2017 SECOND QUARTER AND INTERIM RESULTS(2017/8/16)


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売上が566億元(約9,261億円)、営業利益が226億元(約3,690億円)となっています。売上の前年同期比の伸びが+59%と非常に高いことに加え、営業利益率が40%を超えていて非常に利益率が高いというのも特徴です。

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