天然ゴムの供給国
天然ゴムの供給国
天然ゴムは、ゴム樹から樹液を採取して生産されるため、ゴム樹の生育に適した赤道を中心とした南・北 15
度圏内の一年中高温多湿で強風の吹かない東南アジア、中南米、中部アフリカで生産がおこなわれてきた。
近年では、ゴム樹の品種改良も進み中国やブラジルでも栽培されているが、天然ゴムの純輸出国である主要
生産国は、タイ、インドネシア、ベトナム、マレーシアの 4 カ国で世界の天然ゴム生産に占めるシェアは 76.2%
(2015 年)と大部分を占め、一部の特定地域に生産が限られている特徴がある。
また、ゴム樹からの樹液の採取は、ゴム樹の植樹から数年後でなければ採取できず、急速な需要増加にも対
応し難いという側面を持っている。
したがって、東南アジアのそれも生産国での気象現象や景気動向等によって、この地域が生産減となると、大
幅な価格上昇を招くことがこれまでも度々あり、その生産に影響を与える要因について着目する必要がある