ちょい悪おやじの!ちょい乘り四方山ブログ

①ネットビジネスのもうけ話と詐欺話
②街で拾ったおもろい事柄
③人生は・・・?うんちく
 オヤジの説教に付き合え
個人的な見解につき 評価は受けても
批判は無視します。他人の中傷にお付き合いするほど、残された時間は多くないのでね。

リスクヘッジ

第 1 節 リスクヘッジ
企業は事業活動を継続していく上で様々なリスクを抱えている。例えば、原材料の調達や製品売却の際の
価格変動リスク、資金調達・運用のリスクなど、企業活動の側面には多様なリスクが存在する。
リスクヘッジとは、このようなリスクを回避することである。例えば価格変動リスクについては、先物市場を利用し
て将来の価格変動から生じる不確定要素を排除することが可能である。リスクヘッジ機能は、先物市場における
最も重要な役割の一つである。企業はリスクヘッジを行うことにより、将来の価格変動から生じるリスクを回避し、
利益の確保を図ることができる。また、受け入れたくないリスクを回避することにより本業に資源を集中させることも
できる。
商品先物市場におけるヘッジ取引は主に、生産リスク(原材料の購入価格の変動リスク)や販売リスク(製
品の販売価格の変動リスク)を回避するために行われている。
*ヘッジ(Hedge=保険つなぎ)
第 2 節 買いヘッジと売りヘッジ
現物市場と先物市場の価格連動性を利用して、双方の市場で反対の取引を行うことにより、互いの利益と
損失を相殺するのがヘッジ取引である。つまり、現物取引で損失が発生する場合には、先物取引の利益でその
損失を相殺させるというポジションをつくる取引である。
基本的なヘッジ取引には、将来の購入のため値上がりに備える「買いヘッジ」と、将来の売却のため値下がりに
備える「売りヘッジ」の 2 種類がある。
第 1 項 買いヘッジ(ロング・ヘッジ=Long Hedge)
将来のある時点で原材料の購入を予定しており、今後の価格変動に係りなく現在の価格に近い価格で原
材料を購入したい場合に用いるのが買いヘッジである。
<買いヘッジの例>
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ゴムのタイヤメーカーである A 社は、6 ヶ月後にゴム 100t を購入する計画がある。現時点の現物価格
(250.0 円/kg、税抜き)であれば、利益は充分に確保できるものの、6 ヶ月後に購入価格が大幅に上昇し
てしまうと採算が採れない可能性もある。
そこで、A 社はゴム価格が値下がりし、収益を増加する機会を犠牲にしても、原材料の値上がりによる損失を
回避することを決定し、先物市場で 6 ヶ月後の限月(240.0 円/kg)の取引を利用してリスク・ヘッジを行うこ
とにした。
A 社はゴム先物市場 6 ヶ月後の限月にゴム先物の買ポジションを 20 枚(1 枚あたり 5,000kg×20 枚=
100t)建てた。(取引単位:5,000kg、受渡単位:10,000kg とした場合)
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6ヶ月後、A社の懸念通りゴム価格が 260.0円/kg(税抜き)に値上がりした。現物価格と先物価格は連
動するという前提で、先物価格も 260.0 円/kg になったとする。
そのとき、先物取引で得られる利益は
(260.0(円)-240.0(円))×5,000(kg)×20(枚)=200 万円
一方、ゴムの購入費用は
260.0(円)×1,000×100(t)=2,600 万円
よって、購入に係る費用は
2,600 万円-200 万円=2,400 万円
つまり、A 社は当初の計画通り、1kg あたり 240.0 円でゴムを仕入れることができたことになる。
反対に、ゴム価格が 6 ヶ月後に 230.0 円/kg に値下がりしたとする。現物価格と先物価格は連動するというこ
とを前提においているので、先物価格も 230.0 円/kg になったとする。
この場合の先物取引の損失は
(230.0(円)-240.0(円))×5,000(kg)×20(枚)=-100 万円
一方、現物の購入費用は
230.0(円)×1,000 ×100(t)=2,300 万円
よって、購入に係る費用は
2,300 万円-(-100 万円)=2,400 万円
つまり、この場合も A 社は計画通り 1kg あたり 240.0 円でゴムを仕入れることができ、A 社はヘッジ取引により
購入費用を 1kg あたり 240.0 円で価格を固定できたということになる。
ここで、当初の時点で A 社はゴムを購入して保管しておくという選択肢よりも、先物取引を利用した方が有利で
ある点に注目したい。
もし、当初の時点でゴムを購入していれば、購入価格は 1kg あたり 250.0 円で、その他にも金利や保管費用
までも負担することになり、さらに、6 ヶ月後までその商品が不要であれば、保有することにより生じる便益(コンビ
ニエンス・イールド)の価値もないからである。

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